本記事では、マスターブートレコード(MBR)とは何か、そしてその使い方についてご説明します。

マスターブートレコード(MBR)とは、内蔵ハードディスク、外付けハードディスク、リムーバブル ドライブなど、パーティション分割されたコンピュータの記憶装置の先頭に配置される特殊なブートセクタです。この概念は、1983年のPC DOS 2.0で初めて紹介されました。

MBRは、記憶媒体上でファイル システムを含む論理パーティションがどのように構成されているかの情報を保持しています。また、インストールされているOSのローダーとして機能する実行コードも含まれています。

MBRパーティション テーブルの最大アドレス可能な記憶領域は2TB(2^32×512バイト)です。そのため、MBRベースのパーティション方式は、GUIDパーティション テーブル(GPT)方式に徐々に置き換えられています。

MBRはフロッピーのような非分割メディアには存在できません。

新しいハードドライブを手に入れたら、MiniTool Partition WizardMBRディスクに初期化機能を使ってこの作業を行うことができます。

概要

一般的に、MBRには2種類の定義があります。広く言えば、MBRはセクタ全体(ブート ストラップ、パーティション テーブル、分離識別子)を含みます。一方、狭義にはブート ストラップのみを指します。

そして、このローダー コードがすでに空き領域のほとんどを占めているため、ローダーコードを含むセクタがメインブートレコード(MBR)となります。また、この特別な空間はどのパーティションにも属していないので、パーティションのフォーマット コマンドを実行してもMBRの情報は消去されません。

MBRは以下の3つの部分で構成されています(512バイト未満)。

1:プライマリ ブート ローダ/メインブートレコード (446バイト)

MBRの先頭は、ローダーコードの第一部分です。そして、そのローダーコードは可変です。したがって、ユーザーは複数のOSからMBRを起動することができます。これはFDISKプログラムで確認できます。ハードディスクが起動した後、MBRはパーティション テーブルに登録されている特定のOSに制御権を渡します。

2:ディスク・パーティション・テーブル ( DPT )

パーティション テーブルは、記憶装置のパーティションを記述するものです。ディスク・パーティション・テーブルは、各ハードディスクの第1セクタ(シリンダ0、ヘッド0、セクタ1、MBR)にあります。パーティション テーブル全体の長さは64バイトで、各パーティション エントリの長さは16バイトです。そのため、MBRディスクには最大4つのパーティションしか存在できません。拡張パーティションは複数の論理ドライブに分割できるので、さらにパーティションを必要とする場合は、拡張パーティションを作成することができます。

3:末尾の署名

その値はAA55です。ただし、場合によっては、55AAのように見えることもあります。

MBR

注: MBRはどのOSにも属していません。ですから、ディスク コマンドでは読み取ることができません。しかし、ユーザーはコマンドを介して変更したり書き換えたりすることができます。例えば、minix3では、「installboot-m/dev/c/us/r/mdec/masterboot」コマンドを使って、マスター ブート プログラムをMBRに書き込むことができます。

MBRの主な機能とブートプロセス

ユーザーがPCを起動すると、BIOSが自動的にすべてのハードウェア デバイスを確認します。その後、システムのブート ストラップがCHSからMBRをメモリに読み込みます。すると、マスター ブート レコードを実行できます。

マスター ブート レコードは、ハードディスクのパーティション テーブルが正常であるかどうかを確認して、パーティション テーブルにアクティブなパーティションがないかを探します。また、アクティブなパーティションの最初の論理セクタの内容をメモリに格納させるのに役立ちます。このセクタの内容はDOSブートレコード(DBR)と呼ばれます。

MBRの読み込みプロセス

まず、BIOSプログラムがシステムのハードウェアをチェックし、CMOSで設定されている起動順序に従って、使用可能なブート デバイスを確認します。次に、BIOSはMBRセクタという最初のセクタを「0000: 7C00H」に読み込みます。それから、BIOSは0000: 7CFEH-0000を読み込み、末尾の署名が55AAHであるかどうかを確認します。もしそうなら、BIOSはWindowsをロードするためにMBRに制御を渡します。そうであれば、BIOSは別の起動可能なデバイスを読み込みます。起動可能なデバイスがない場合は、「NO RAM BASIC」というメッセージが表示され、Windowsが起動できなくなります。

仮想MBR

仮想MBRは、レコードエントリがMBRと同じである拡張ブートレコード(EBR)のことを指します。

MBRの再構築

誤った操作やコンピュータウィルスの侵入などにより、MBRが損傷することがあります。その結果、パソコンを起動しようとすると、黒い画面と意味不明の文字が表示されることがあります。その場合には、以下のような方法を試してみてください。

DOSコマンド:fdisk /mbr

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