NTFSとは?この記事ではNTFSファイルシステムのメリット・デメリットを徹底解説していきます、それに、NTFSとFatの違いを紹介します。
NTFSは、New Technology File Systemの略で、Microsoftによって開発されたファイルシステムです。1993年、MicrosoftによってWindows NT 3.1に導入されたのが始まり、以来Windows NT系のデフォルトのファイルシステムとなっています。
NTFSが登場する前は、Windows OSのデフォルトのファイルシステムはFAT32です。しかし、FAT32には、個々のファイルサイズが4GBを超えない、パーティションサイズが32GBを超えない、停電時にデータを保護できない、などの制限があります。
それに対して、NTFSはこれらすべての問題に対処できます。NTFSは、メタデータのサポートや高度なデータ構造の使用による性能、信頼性、ディスクスペースの使用率の向上など様々な改良が施されており、さらにいくつかの拡張機能も追加されています。
NTFSのメリット
Windows 95のFAT(File Allocation Table)に比べ、NTFSはパフォーマンス、拡張性、セキュリティの面でかなり優れています。
- より安全なファイル保護とファイル暗号化を提供し、情報セキュリティを向上させます。
- 2TBを超える大容量ディスクをサポートします。ディスク容量が増えても、FATのようにNTFSのパフォーマンスが低下することはありません。
- 個々のユーザーの権限を設定できます。異なるユーザーには、同じファイル・フォルダーに対して異なるアクセス権を割り当てることができます。
- NTFSファイルシステムは、ディスク修復プログラムを実行することなく回復できます。システムクラッシュが発生した場合、NTFSファイルシステムは、ログファイルとチェックポイント情報を使用してファイルシステムを自動的に回復します。
- NTFSフォルダーのB-Tree構造により、ユーザーはボリューム内の小さなフォルダーのファイルにアクセスするよりも、大きなフォルダー内のファイルに速くアクセスできます。
- 個々のファイルやフォルダーを圧縮でき、圧縮ファイルの直接の読み書きを対応します(解凍ソフトは必要ありません)。
- ファイル名とディレクトリ名は、拡張子を含めて最大255文字です。名前は大文字小文字を区別して表示されますが、認識時に区別されません。名前には? ” / < > * | :以外の文字を使用できます。
- 各ユーザーが利用できる最大ディスク容量を管理・制御するディスクの割り当てに対応します。
NTFSは、FAT32の大きなブレークスルーといえるでしょう。NTFSは、不正な変更ログ、暗号化、ディスククォータ制限などの高速回復をサポートするだけでなく、ハードリンク、バックアップシャドウコピー、およびその他のさまざまな機能もサポートします。それらの多くは、OSドライブ(特にファイルのアクセス許可)にとって重要です。
NTFSのデメリット
NTFSファイルシステムの最大の欠点は、互換性です。
- Androidスマホなどの多くのリムーバブルデバイスは、NTFSをサポートしていません。
- Mac OSパソコンでNTFSドライブにデータを書き込むには、サードパーティ製ソフトウェアの助けを借りる必要があります。
- DVDプレーヤーやデジタルカメラなどの一部のメディアデバイスは、NTFSストレージデバイスをサポートしていません。
- 他の新しいファイルシステムのように、ファイルシステムの性能と帯域幅を保証するシステムは含まれていません。
- Windows 2000以降にのみ対応しています。Windows 95/98/MEおよびMS-DOSはサポートされていません。
FATとNTFSの違い
上記の利点に加え、NTFSはスペースの使用率を向上させ、スペースのリサイズを可能にします。
Windows Vistaから、Microsoftトはサイズ変更のためにパーティションを縮小・拡大する内蔵機能を追加しましたが、この機能はNTFSまたはRAWパーティションにしか使用できません。FATパーティションサイズを変更したい場合、専門的なパーティション管理ツールであるMiniTool Partition Wizardをご利用ください。
ファイルシステムの1つのクラスターには1つのファイルしか置けないので、1つのファイルが複数のクラスターを占有できますから、クラスターが十分に小さい場合、より多くのスペースを節約できます。NTFSはFAT32よりも多くのクラスターサイズをサポートしているので、スペースをより効率的に利用できます。
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