技術の発展と進歩により、データの量とサイズが飛躍的に増加し続けているため、データの保存とバックアップが不可欠になっています。企業やビジネスユーザーの場合にとって重要となる、サーバーやコンピューターのイメージバックアップに大いに役立ちます。
UASPとは
UASPとは？UASPは、USB Attached SCSI Protocol （USB付属SCSIプロトコル）の略称です。USBストレージデバイス（ハードディスクドライブ（HDD）、ソリッドステートドライブ（SSD）、USBメモリなど）間でデータを移動するために使われるコンピュータープロトコルです。
UASはUASPに依存し、標準のSCSIコマンドセットを使用します。従来のUSB大容量ストレージのバルク転送（BOT）ドライバーと比較して、転送速度が速くなっています。
過去10年間でUSB技術は大きな進歩を遂げ、以前よりも大量のファイルを高速に転送・バックアップできるようになりました。USB 3.0は現在、双方向の帯域速度を最大5.0 Gbpsサポートしています。そのため、USB 3.1の帯域幅が10Gbpsと高いのは当然です。
UASはUSB 3.0規格の一部として導入されましたが、互換性のあるハードウェア、ファームウェア、ドライバーを使用することが前提であり、低速のUSB 2.0規格に準拠するデバイスでも使用できます。
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従来のUSB 3.0 BOTと比較すると、UASPはピークパフォーマンス時の読み込み速度が70%、書き込み速度が40%向上しています。UASPのもう1つの利点は、データ転送時に従来のUSBが必要とするプロセッサリソースを削減できることです。テストのピーク時においても、UASPはプロセッサリソースを最大80%節約できます。
目標
UASPには、次のような目標があります。
- USB大容量ストレージデバイスのバルク転送（BOT）の失敗を直接解決する
- USB大容量ストレージデバイスのコマンドキューイングとアウト・オブ・オーダー実行を可能にする
- SCSIコマンドフェーズにおけるソフトウェアのオーバーヘッドを除去する
- SSDに対してTRIM（SCSI用語ではUNMAP）操作を有効にする
- 最大64,000個のコマンドをキューに格納する
- USB 3.0 SuperSpeedとUSB 2.0 High-Speedのバージョンを定義する
- USB 3.0 SuperSpeedプロトコルにストリーミングが追加され、UASでアウト・オブ・オーダー実行ができるようにする
- USB 3ホストコントローラー（xHCI）がストリーミングでのハードウェアサポートを提供する
UASPの有無を確認する方法
UASPを持っているかどうかを知りたいと思うでしょう。UASP対応のデバイスを使用するには、Windows 8またはそれ以上、またはMac OS X 10.8以上を実行している必要があります。Linuxの一部のバージョンは、カーネル2.6.3以上でUASPを利用できますが、対応するハードウェアは少数です。
ほとんどのUSB 3.0ハードドライブケースやドッキングステーションはUASPに対応しています。対応するStarTech.comのUASPハードディスクドライブドックとエンクロージャはすべて、製品名と「技術仕様」セクションにUASPが含まれています。
新しいUSB 3.1 Gen 1（5 Gbps）とUSB 3.1 Gen 2（10 Gbps）対応の3.5インチSATAドライブ用シャーシで、必要な外付けデータストレージの速度と容量を得ることができます。
33.5インチSATAハードドライブ用シングルドライブエンクロージャは、最大6TBのドライブ容量に対応し、Super-Speed Plus USB 3.1 Gen 2 (10 Gbps)のパフォーマンスを実現します。この容量は、Super-Speed USB 3.0（USB 3.1 Gen 1）技術の2倍です。
対応オペレーティングシステムとハードドライブエンクロージャ/ドッキングステーションを持っていることは、UASPを活用するための唯一の要件ではありません。コンピューターのUSBコントローラーもUASPに対応している必要があります。シャーシやドッキングステーションと同様に、ほとんどのコントローラーカード（StarTech.com製を含む）はUASPに対応していますが、新しいカードを購入する前に仕様をご確認下さい。
最後に
UASPとは？この記事では、UASPの定義と目標をまとめました。お使いのWindowsにそれがあるかどうかを知る方法についても分かります。詳細を知りたい場合は、この記事をご参照下さい。