Windowsレジストリ（通常はレジストリと呼ばれる）は、Microsoft Windowsオペレーティングシステムに構成されたデータベースの集合体です。例えば、プログラムをインストールすると、Windowsレジストリにプログラムの場所、バージョン、プログラムの起動方法などの設定がすべて含まれる新しいサブキーが追加されます。
Windows Registryの概要
Windowsベースのコンピューターシステムでは、ユーザーがプログラム、ハードウェア、新しく接続されたハードウェアのデバイスドライバーをインストールすると、その初期設定がシステム定義の中央階層データベースリポジトリにキーと値として保存されます。
Windowsレジストリでは、これらの構成への変更は、ソフトウェアやハードウェアが使用されている間にレジストリに更新されます。コンピューターの使用中に行われたコントロールパネルの設定、ファイル関連付け、Windowsコンポーネントなどの変更も、レジストリで更新されます。
ソフトウェアとシステムコンポーネントは、実行中にレジストリから最新の構成を取得し、現在のユーザーの設定に基づいて操作を継続します。レジストリは、カーネル操作へのインデックスとして、システムのランタイム情報を示します。
レジストリはコンピューターの安定性、信頼性、パフォーマンスに重要な要素です。ほとんどのコンピューターの問題は、システムレジストリのエラーによって引き起こされます。たとえば、使用されなくなったアプリケーションやコンピューターからアンインストールされたアプリケーションなどが残した無効なレジストリエントリによって、速度や信頼性などの面でシステムのパフォーマンスが低下したり、クラッシュしたり、一時停止したりすることがあります。
いろいろな意味で、レジストリはWindowsオペレーティングシステムのDNAであると捉えることができます。
Windowsレジストリへのアクセス方法
Microsoft Windowsの各バージョンにデフォルトで搭載されている無料レジストリ編集ユーティリティであるレジストリエディターを使用してWindowsレジストリにアクセスし、構成できます。
レジストリエディターは自分でダウンロードできるプログラムではなく、コマンドプロンプトからregeditを実行するか、スタートメニューの検索ボックスや「ファイル名を指定して実行」からアクセスできます。
レジストリエディターはレジストリの一部であり、レジストリを表示・変更するために使われますが、それ自体はレジストリではありません。技術的な面で言えば、レジストリはWindowsのインストールディレクトリにあるさまざまなデータベースファイルの総称です。
レジストリに変更を加えたい場合は、事前に個々のレジストリキーをバックアップすることをおすすめします。
レジストリの問題がコンピューターシステムに与える影響
不適切にアンインストールされたプログラムが残した痕跡による断片化や破損で、Windowsレジストリにゴミエントリが蓄積されるために、コンピューターシステムに影響を及ぼすことがあります。
コンピューターシステムのパフォーマンス低下: 各アクティブプロセスやアプリケーションがレジストリを参照し、そのエントリを取得・変更するのに時間がかかることで、システムの速度が著しく低下してしまいます。
信頼性の低下: レジストリのサイズが大きくなると、アクティブプロセスやアプリケーションが各レジストリエントリにアクセスできなくなり、プログラムが予期せず終了してしまうことがあります。これにより、未保存のデータが失われるおそれがあります。
安定性の低下: 断片化された遅いレジストリは、アクティブプログラムやハードウェアデバイスから送信された要求を完了するまでに時間がかかるため、システムのフリーズや再起動の原因となります。
システムのクラッシュ: レジストリに大きな破損があると、システムの起動に失敗することがあります。
Windowsレジストリの利用可能性
Windows 10、Windows 8、Windows 7、Windows Vista、Windows XPなど、ほぼすべてのMicrosoft WindowsバージョンにWindowsレジストリとレジストリエディターが搭載されています。