exFATをご存知でしょうか?この記事では、exFATファイルシステムのメリットとデメリット、このファイルシステムを選択する理由を紹介します。
exfatとは
exFATは、2006年にMicrosoftによって導入されたファイルシステムであるExtended File Allocation Tableの略称です。USBフラッシュドライブやSDカードなどのフラッシュメモリで使用しています。
ファイルシステムの名前から、その前身がFATファイルシステムであることがわかります。これは、FAT32ファイルシステムの新バージョンで、FAT32ファイルシステムとNTFSファイルシステム(新技術のファイルシステム)の中間です。
exFATのメリット
exFATは、フラッシュドライブ用に最適化されたファイルシステムです。他のファイルシステムと区別するための主な機能がいくつかあります。
- exFATは、大量のハードウェアリソースのメンテナンスを必要としない軽量のファイルシステムです。
- 最大128ペビバイト(PiB)のパーティションをサポートしますが、512エクスビバイト(EiB)をお勧めします。
- FAT32の4GBという制限をはるかに超える巨大なファイル保存をサポートします。理論上、ファイルサイズ上限は16エクスビバイトですが、16エクスビバイトは最大パーティションサイズ128ペビバイトを超えているため、exFATに保存されるファイルの実際のサイズ制限とパーティション制限は128ペビバイトとなります。
- クラスターサイズは32MBまでです。
- exFATは残りのスペース割り当てテーブルを採用し、残りのスペース割り当てのパフォーマンスが向上しました。
- 同一ディレクトリ内のファイルの最大数は2,796,202に達します。
- exFATは、NTFSよりも多くのデバイスやオペレーティングシステムと互換性があります。
exFATのデメリット
exFATにはジャーナリング機能が備えません(ある意味これは欠点ではない、理由は次のセクションで説明する)。ジャーナリング機能を使用すると、ファイルシステムに保存されているファイルに加えられた変更の記録を保持できるから、データの破損が発生した場合、ログを使用して破損したデータを復元するために用いられます。
exFATにこの機能がないと、予期しないシャットダウンや、フォーマットされたリムーバブルドライブを安全に排出できない場合に、データが破損しやすくなります。
そのファイルアロケーションテーブルとファイルアロケーション自体はマルチユーザー環境に対応しなく、大きいファイルの断片化の影響を受けやすくなっています。この問題が発生しているファイルシステムは他にほとんどありません。
FAT32ほど広く普及していません。
リムーバブルドライブのファイルシステムとしてexFATを選ぶ理由
ここでは、USBフラッシュドライブを例として説明します。前述の通り、exFATはFATとNTFSの中間的な存在です。NTFSの性能には及びませんが、FAT32を上回る部分もあります。具体的には、「exFATのメリット」(パート2)を参照してください。
ここでは、その代表的な点を挙げてみます。FAT32でフォーマットされたUSBメモリは、4GBを超えるファイルを持つことができません。4GBを超えるファイルは少ないが、BD/HD映画用のオリジナルファイル、ロスレス音楽愛好家向けの非圧縮オーディオファイル、DVD用のISOファイルなどのファイルが必要です。フルバックアップをしたい場合は、exFAT形式を保存形式として選択する必要があります。
では、なぜNTFSではないのでしょうか?NTFSはより強力なファイルシステムですが、ターゲットの「ジャーナル」ファイルシステムは読み込み中にディスクのログを頻繁に取る必要がありますが、USBフラッシュドライブには読み取りと書き込みの回数に制限があるため、理論的には、NTFSフォーマットを使用したUSBメモリは比較的短い寿命となります。さらに、互換性も問題です。
それに、exFATファイルシステムはWindowsとMacに対応していますから、これら2つの異なるオペレーティングシステムを搭載したPCの間でデータを転送したい場合は、exFATを使用してUSBフラッシュドライブをフォーマットするのが最適です。
つまり、USBフラッシュドライブをフォーマットする時、どのファイルシステムを選択すべきかわからない場合は、次のヒントを参考にしてください。
- 一般的に、互換性が最も高いFAT32形式を使用することをお勧めします。
- より良いパフォーマンス体験が必要な場合、大きなファイルを保存したい場合、またはドライブをMacとWindowsの間で使用したい場合は、exFAT形式は最善の選択肢です(ご注意:PC以外の一部のデバイスでは認識されない場合があります)。
- NTFS形式は推奨されません。