Windowsでは、TLS 1.2はデフォルトで有効になっている?Windows 10/11、Windows 7、Server 2012でTLS 1.2を有効にするには?手順はシステムによって異なります。MiniToolのこの記事で詳しくお伝えします。

TLSとは?

TLS(Transport Layer Security)は、コンピューターネットワークの通信セキュリティを保証する暗号化プロトコルです。主にウェブアプリケーションとネットワーク間に確保し、データ暗号化で盗聴や改ざんを防ぎます。TLSにはTLS 1.0、TLS 1.1、TLS 1.2、TLS 1.3(現時点での最新バージョン)など、複数のバージョンがあります。

現在、広く利用されているバージョンはTLS 1.2です。今回は、複数のWindowsバージョンでTLS 1.2を有効化する方法をご紹介します。

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Windowsでは、TLS 1.2はデフォルトで有効になっている?

通常、プロトコルの使用はアプリケーションレベル、フレームワークまたはプラットフォームレベル、オペレーティングシステムレベルの3つのレベルで制御されます。

オペレーティングシステムレベル(Windows 11/10/8.1/Windows Server 2012R2/2016/2019/2022)では、TLS 1.2がデフォルトで有効になっています。古いWindowsバージョン(Windows 7やWindows Server 2012など)では、TLS 1.2を有効にする前に、いくつかの設定を行う必要があります。Windows VistaとXPはTLS 1.2に対応していません。

プロトコルが何らかの理由で無効になっている場合、再度有効にする必要があります。次のパートで、それをどのように行うのか見ていきましょう。

Windows 11/10/7でTLS 1.2を有効にする方法

Windows 10/11でTLS 1.2を有効にする

Windows 10またはWindows 11を実行している場合は、次の手順を実行します。

ステップ1: Win + Iを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「inetcpl.cpl」と入力し、「OK」をクリックしてインターネットプロパティウィンドウを開きます。

ステップ2: 「詳細設定」タブをスクロールして、「TLS 1.2の使用」を見つけます。選択されていない場合は、チェックボックスをオンにして「適用」をクリックします。TLS 1.3を有効にしたい場合は、「TLS 1.3を使用する」にチェックを入れます。

TLS 1.2 Windows 10 を有効にする

Windows 7とServer 2012でTLS 1.2を有効にする

古いバージョンのWindows 7やServer 2012などを実行している場合、デフォルトでTLS 1.2が有効になっていません。KB3140245の更新プログラムをインストールし、いくつかのレジストリ値を変更する必要があります。

提示:
Windowsレジストリを編集する前に、システムの復元で復元ポイントを作成するか、レジストリキーのバックアップを取ることをおすすめします。操作を誤ると、PCが起動しなくなるおそれがあります。

ステップ1: https://catalog.update.microsoft.com/search.aspx?q=kb3140245 で、お使いのシステムアーキテクチャのダウンロードボタンをクリックし、ダウンロードリンクをクリックしてインストールファイルを取得します。.msuをダブルクリックすると、このKB更新プログラムがインストールされます。

ステップ2: 検索ボックスに「regedit」と入力してレジストリエディターを開きます。

ステップ3: レジストリキー HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SecurityProviders\SCHANNEL\Protocols\TLS 1.2\Client で、「DisabledByDefault」の値が0になっていることを確認します。ない場合は、Clientフォルダを作成し、DWORD値でDisabledByDefaultを設定します。  

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SecurityProviders\SCHANNEL\Protocols\TLS 1.2\Servers で、「Enabled」の値が1に設定されていることを確認します。

レジストリでTLS 1.2を有効にする

ステップ4: WinHTTPのデフォルトのセキュアプロトコルリストにTLS 1.2を追加します。

レジストリエディターを開いて、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\WinHttp または HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\WinHttp に移動し、「DefaultSecureProtocols」の値(DWORD)が 0xAA0になっていることを確認します。

ステップ5: 最後に、TLS 1.2をサポートする.NET Framework バージョン4.6をインストールします。こちらのリンク https://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=48137 から.exeファイルをダウンロードし、ダブルクリックしてインストールして下さい。

最後に

Windows 7/10/11とWindows Server 2012でTLS 1.2を有効にする方法を詳しくお伝えしました。上記の手順に沿って行えば簡単です。この記事がお役に立てれば幸いです。

  • hatena