Windows 10/11でPINを設定しようとしたら、「問題が発生し、暗証番号(PIN)を使用できません」と表示されて先に進めない——このトラブルは、Ngcフォルダーの破損やTPMの構成不良、システム更新の不具合など、さまざまな原因で起こります。このMiniTool記事では、試せる13の対処法を、実行時の注意点とあわせて紹介します。

対処法1: TPMの状態を確認する

Windows HelloのPINは、TPM(Trusted Platform Module、セキュリティチップ)と連携して管理されています。TPMの構成に問題があると、PINが正しく機能しないことがあります。

ステップ1: Windows + Rキーを押し、「tpm.msc」と入力してEnterキーを押します。

ステップ2: 「TPM 管理」画面で、TPMの状態(「TPMは使用する準備ができています」等の表示になっているか)を確認します。

ステップ3: 問題が見つかった場合、右側の操作パネルにある「TPMをクリア」から初期化できます。

「TPM 管理」画面
注:
TPMのクリアやNgcフォルダーの削除は、BitLockerなどTPMに紐づく暗号化機能を使用している場合、暗号化キーに影響し、データにアクセスできなくなるリスクがあります。実行前にBitLockerが有効になっていないか確認し、心配な場合は先にファイルのバックアップを取っておくことを強くおすすめします。TPMのクリアはBIOS/UEFI画面の「セキュリティ」設定からも可能です。

対処法2: Ngcフォルダーを削除し、新しいPINコードを作成する

ステップ 1:パソコンのNgcフォルダーを削除する

1.PINコードを使用してサインインできない場合、代わりにパスワードを使用することができます。パスワードを忘れた場合は、PCをセーフモードで起動して続行してください。

2.エクスプローラーを開き、次のパスに進みます。

C:¥Windows¥ServiceProfiles¥LocalService¥AppData¥Local¥Microsoft

以下の画像のようなインターフェイスが表示されたら、「続行」ボタンをクリックして選択したフォルダーを開く必要があります。

選択したフォルダーを開く画面

3.Ngcフォルダーは権限の制限により、直接削除することはできません。削除するには、まずこのフォルダのアクセス権を変更する必要があります。これを行うには、Ngcフォルダーを右クリックし、「プロパティ」を選択する必要があります。

4.「セキュリティ」タブに切り替えます。

5.インターフェイスの下部にある「詳細設定」ボタンをクリックして続行します。

Ngcフォルダーの「プロパティ」画面

6.所有者の横にある「変更」をクリックします。

Ngcのセキュリティの詳細設定の画面

7.「選択するオブジェクト名を入力してください」セクションで、管理者アカウントを使用している場合は「Administrators」と入力する必要があります。あるいは、アカウントのユーザー名を入力します。

8.「名前の確認」をクリックします。

9.「OK」をクリックします。

「Administrators」と入力する画面

10.「Ngcのセキュリティの詳細設定」インターフェイスに戻ります。しかし、このインターフェイスは以前と同じではありません。今、「所有者」の下に「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」オプションが表示されています。このオプションをチェックする必要があります。

11.「適用」をクリックします。

12.「OK」をクリックします。

13.Ngcフォルダーを開きます。

14.Ngcフォルダー内のすべてのファイルとフォルダーを削除します。

ステップ2:新しいPINを再作成する

Windows 11の場合

1.「設定」 →「アカウント」の順に選択します。

2.右側のパネルから「PIN(Windows Hello)」をクリックします。

3.「セットアップ」ボタンをクリックします。

4.ポップアップインターフェイスで、アカウントのパスワードを入力し、「OK」をクリックします。

「PIN(Windows Hello)」の下にある「セットアップ」オプション

5.次のウィンドウで、新しいPINを2回入力します。

6.「OK」をクリックし、新しいPINを保存します。

PINのセットアップ画面

Windows 10の場合

  1. 設定」→「アカウント」→「サインインオプション」の順に選択します。
  2. PIN」の下にある「追加」ボタンをクリックします。
  3. アカウントのパスワードを入力します。
  4. サインイン」をクリックします。
  5. PINの設定」が表示されます。 その後、確認のため新しいPINを2回入力します。
  6. 「OK」をクリックします。

ステップ3:Ngcフォルダーのアクセス権をリセットする

「コマンドプロンプト」を使用し、Ngcフォルダーのアクセス権をリセットしてください。

  1. タスクバーの検索アイコンをクリックし、「cmd」を検索します。
  2. コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
  3. コマンドプロンプトに「ICACLS * /T /Q /C /RESET」と入力するか、コピー&ペーストします。Enterキーを押します。
  4. コマンドプロンプトがコマンドの実行を開始します。実行プロセスが終了したら、再びPINが正常に使用できるかどうかを確認します。
Windows 10のPINを削除・変更・再設定する方法 [最新版]
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対処法3: サードパーティ製のウイルス対策ソフトをアンインストールする

すべてのウイルス対策ソフトが、お使いのパソコンに適しているわけではありません。ウイルス対策ソフトがシステムと競合した場合、Windows PINが使用しない、Windows Hello PINが設定できないなどの問題が発生することがあります。新しいウイルス対策ソフトをインストールした後に問題が発生した場合は、ウイルス対策ソフトをアンインストールしてから、問題が解消されるかどうかご確認ください。

この方法で問題が解決しない場合は、次の方法を試してみてください。

対処法4: スクリーンキーボードを使用する

物理キーボードが機能しない場合も、Windows 10のPINログインができなくなることがあります。他のキーボードがない場合は、スクリーンキーボードを試してください。

ログイン画面でスクリーンキーボードを使用することができます。画面右下に、点線の丸に上と右の矢印がついたような「コンピューターの簡単操作」アイコンが表示されています。このアイコンをクリックし、「スクリーンキーボード」を選択する必要があります。次に、スクリーンキーボードをクリックして、PINを入力します。

「スクリーンキーボード」オプション

対処法5: サインインオプションを使用する

サインインオプションで、PINサインインまたはパスワードサインインを選択することができます。お使いのサインインオプションがパスワードサインインである場合、パスワードとPINが異なるため、PINはもちろん使えません。サインインオプションは、ログイン画面で確認できます。通常は、PINまたはパスワードのボックスの下にあります。また、Tabキーを押すことで、サインイン方法を切り替えられるという報告もあります。

対処法6: PINを忘れてしまった場合の対処法

PINを忘れてしまった場合、「PINを忘れた場合」機能を使って、もう一度PINを設定してください。同様に、まず、パスワードを使ってアカウントにサインインするか、PCをセーフモードで起動する必要があります。

その後、以下の手順に従って新しいPINを設定してください。

1.Windows 11では、「スタート」→「設定」→「アカウント」→「サインインオプション」→「PIN(Windows Hello)」の順に進みます。

Windows 10では、「スタート」→「設定」→「アカウント」→「サインインオプション」→「Windows Hello暗証番号(PIN)」の順に進みます。

2.その下にある「PINを忘れた場合」をクリックします。

3.ポップアップウィンドウの「続行」ボタンをクリックします。

4.次のウィンドウで、Microsoftアカウントのパスワードを入力します。

5.新しいPINを2回入力します。

6.「OK」をクリックします。

より手軽な方法:Microsoftアカウントを使用している場合、ログイン画面から「PINのセットアップ」を選択し、Microsoftアカウントの認証情報(2段階認証を有効にしている場合はその認証も)を行うことで、比較的簡単にPINをリセットできます。

解決済み ー Windows 11/10「問題が発生し、暗証番号(PIN)を使用できません」
解決済み ー Windows 11/10「問題が発生し、暗証番号(PIN)を使用できません」

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対処法7: Windows 10/11を以前のバージョンに戻る

システム更新後、PINが使えなくなった場合、新しいWindowsのアップデートが原因である可能性があります。この問題を解決するには、システムを以前のバージョン(PINがまだ正常に使用するバージョン)に戻す必要があります。

操作手順は以下の通りです。

Windows 11では

スタート」→「設定」→「システム」→「回復」の順に進みます。次に、「回復オプション」の「復元」の横にある「復元」ボタンをクリックし、画面上の指示に従ってPCを以前のバージョンに戻します。

Windows 10では

スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」→「このPCを初期状態に戻す」の順に進みます。

対処法8: 新しいユーザーアカウントを作成する

また、WindowsのPINパスワードが使えない問題を、新しいユーザーアカウントを作成することで解決しているユーザーも多くいます。

対処法9: グループポリシー設定を変更する

Windows 10/11 Proまたはそれ以上のバージョンを使用している場合、グループポリシーの設定を変更してみてください。

  1. Win + Rキーを押し、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
  2. gpedit.msc」と入力し、Enterキーを押し、「ローカルグループポリシーエディター」を開きます。
  3. コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「システム」を選択します。
  4. 右側のパネルから「ログオン」をダブルクリックします。
  5. 便利なPINを使用したサインインをオンにする」をダブルクリックします。
  6. 次のページで「有効」を選択します。
  7. 適用」をクリックします。
  8. OK」をクリックします。

「便利なPINを使用したサインインをオンにする」の画面

対処法10: IPsecポリシーエージェントの自動スタートアップを設定する

  1. Windows検索を使用し、「services.msc」を検索します。
  2. 最初の結果を選択し、「サービス」を開きます。
  3. IPsec Policy Agent」オプションを見つけ、ダブルクリックしてそのプロパティを開きます。
  4. スタートアップの種類」で「自動」を選択します。
  5. 適用」をクリックします。
  6. OK」をクリックします。

IPsecポリシーエージェントの自動スタートアップを設定する画面

対処法11: PIN画面でPCを再起動する

  1. 電源ボタンを約20秒間押し、デバイスの電源を切ります。
  2. 再びパソコンの電源を入れます。
  3. PINダイアログが表示されたら、PINの1桁目を入力した後、停止します。
  4. キーボードのバックスペースキーを押し、1桁目を削除します。
  5. 画面右下の電源ボタンをクリックし、PCをシャットダウンします。
  6. デバイスの電源を再度入れ、PINを使用してデバイスにサインインできるかどうかを確認します。

対処法12: 最新のアップデートをアンインストールする

Microsoftがリリースしたシステムアップデートは、システムのセキュリティバグを修正し、新しい機能と改善をもたらします。ただし、これらの更新プログラムにより、Windows PINが使えない、またはPINの設定ができないなどの問題が発生する可能性もありますので、この場合、最新の更新プログラムをアンインストールする必要があります。

更新プログラムをパソコンからアンインストールする方法

Windows 11では

スタート」→「設定」→「Windows Update」→「更新履歴」→「更新プログラムのアンインストール」の順に進みます。そして、アンインストールする最近の更新プログラムを選択します。

Windows 10では

スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」→「更新の履歴を表示する」の順に進みます。そして、「更新プログラムをアンインストールする」をクリックし、次のページでアンインストールする更新プログラムを選択します。

「更新プログラムをアンインストールする」オプション

対処法13: Windows 10/11を再インストールする

上記の方法で暗証番号の問題を解決できない場合、Windows 10/11を再インストールしてみてください。この作業は、Windowsの「PCリセット」機能を使用して行うことができます。プロセス中に、ファイルを保持するかどうかを選択できます。

Windows 10のPCをリセットする画面

PIN対処作業でファイルが心配なときに使えるデータ復元ソフト

TPMのクリアやNgcフォルダーの削除、システムの再インストールなど、本記事で紹介した対処法の中には、条件によってはファイルへのアクセスに影響するものが含まれます。万一、対処作業の過程で重要なファイルを失ってしまった場合は、MiniTool Power Data Recoveryで復元できる可能性があります。

紛失・削除されたファイルが新しいデータで上書きされていない限り、MiniTool Power Data Recoveryを使ってファイルを取り戻すことができます。このソフトウェアはWindows 11/10/8.1/8/7に対応し、ハードドライブ、SSD、メモリカード、SDカード、ペンドライブなどからデータの復元をサポートしています。どのようなデータ損失の状況でもファイルを救出することが可能です。

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MiniTool Power Data Recoveryのメインインターフェイス

付録:Windows PINとPINエラーの原因について

Windows PINは、Windows 10/11へのサインインに使える数字ベースの認証方法です。パスワードと異なり端末に紐づいて管理されており、入力の手軽さからタッチスクリーン端末でも人気があります。

PINが設定できない、または「問題が発生し、暗証番号(PIN)を使用できません」と表示される主な原因には、以下のようなものがあります。

  • Ngcフォルダー(PIN関連データの保存場所)の破損
  • TPM(セキュリティチップ)の構成不良
  • サードパーティ製ウイルス対策ソフトとの競合
  • 直近のWindows Updateによる不具合
  • サインインオプションの設定違い

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まとめ

Windows 10/11でPINが設定できない場合、まずはTPMの状態確認やNgcフォルダーの削除、サインインオプションの見直しなど、影響の少ない方法から試してみてください。TPMのクリアやシステムの再インストールなど、より踏み込んだ対処法を試す前には、必ず重要なファイルのバックアップを取っておくことをおすすめします。

対処作業によって重要なファイルを失ってしまった場合は、MiniTool Power Data Recoveryで削除・紛失したファイルの復元を試すことができます。

MiniToolソフトの使用中に問題が発生した場合は、[email protected] までお問い合わせください。

よくある質問(FAQ)

PINを入力すると「問題が発生しました」とエラーコードが表示されます。何が原因ですか?
主な原因は以下の通りです。
・Ngcフォルダー(PIN関連データの保存場所)の破損
・TPM(セキュリティチップ)の構成不良
・サードパーティ製ウイルス対策ソフトとの競合
・直近のWindows Updateによる不具合
・サインインオプションの設定違い
TPMをクリアしても大丈夫ですか?データは消えませんか?
TPMのクリアやNgcフォルダーの削除自体でファイルが直接消えることはありませんが、BitLockerなど暗号化機能を使用している場合は暗号化キーに影響し、データにアクセスできなくなるリスクがあります。実行前にBitLockerの有効/無効を確認し、心配な場合は事前にファイルをバックアップしておいてください。
Microsoftアカウントを使っています。もっと簡単にPINをリセットする方法はありますか?
はい。ログイン画面で「PINのセットアップ」または「PINを忘れた場合」を選択し、Microsoftアカウントの認証情報(および2段階認証)を行うことで、比較的簡単にPINをリセットできます。
すべての方法を試してもPINが設定できません。どうすればいいですか?
最終手段として、Windowsの「PCリセット」機能での再インストールを検討してください。ただし、実行前に必ず重要なファイルをバックアップし、既にファイルを失ってしまった場合はMiniTool Power Data Recoveryなどのデータ復元ソフトで復元を試みることをおすすめします。
  • hatena