MiniToolテクノロジーの今回の記事では、SSDブランド-シリコンパワーを紹介します。本記事は、このメーカーが製造するSSDをすべてリストアップし、また、そのうちの6つのSSDについて説明します。このレビューでは、お使いのストレージデバイスを新しいシリコンパワーSSDにアップグレードする方法も説明いたします。
シリコンパワーSSDとは
シリコンパワーSSDは、情報技術やストレージデバイスを研究するエレクトロニクス企業であるシリコンパワージャパン株式会社が開発したソリッドステートドライブです。
シリコンパワー(SP)社は、正式名称をSilicon Power Computer & Communications Incorporatedと言い、国際的なブランド企業です。この会社は、台湾のコンピュータハードウェアメーカーであり、消費者や専門家向けのデジタルメモリを生産し、またストレージソリューションを提供します。パワーバンク、ウォールチャージャー、フラッシュメモリカード、USBフラッシュドライブ、モバイルハードドライブ、SSD、DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)モジュール、カードリーダー、USBアダプターなどの産業用グレードのコンピューター製品などを含めています。
シリコンパワーSSDの種類
SP SSDには全部で4つのタイプがあり、各タイプにはいくつかの種類があります。以下はその一覧です。
1.シリコンパワーSATAIII 2.5″ SSD
- Slim S-series: Slim S85、Slim S80、Slim S70、Slim S60、Slim S57、Slim S56、 Slim S55、Slim S60 Upgrade Kit、Slim S55 Upgrade Kit。
- Ace A-series: Ace A56とAce A55。
- Velox V-series: Velox V85、Velox V80、Velox V70、Velox V60、Velox V55。
2.シリコンパワーPCIe M.2 SSDs
- PCIe Gen4x4 US70
- PCIe Gen3x4 US70
- PCIe Gen3x4 P34A80
- PCIe Gen3x4 P34A60
- PCIe Gen3x2 P32A80
3.シリコンパワーSATA III M.2 SSDs
- 2 2280 A55
- 2 2280 M57
- 2 2280 M56
- 2 2280 M55
- 2 2280 M10
4.シリコンパワーSATA III mSATA SSDs
- M10 msata
次に、この記事では、シリコンパワーSSDの優れた製品を紹介します。
シリコンパワー Slim S85 (480GB/960GB) – ゲーミンググレード SSD
このSP SSDは、高品質なシンクロナスNANDフラッシュメモリとSATA III 6Gb/sインターフェイスを搭載し、超高速、低レイテンシ、高安定性を実現します。シリコンパワー480GB SSDは、連続読み込み速度が最大CDM 530MB/s、連続書き込み速度が最大CDM 510MB/sに達し、SATA IIIの速度限界にほぼ達しています。
上記の超高速処理により、Slim S85はシステムの起動時間、アプリケーションの読み込み時間、ファイルの実行時間を短縮します。また、4Kランダムリード(95K IOPS)、ライト(87K IOPS)を実現し、マルチタスクやグラフィックの読み込みをより高速に行えるようになりました。特に、ゲームプレーヤーや 映像編集者、コンテンツ制作者の方々には便利な機能です。
また、高品質なシンクロナスNANDフラッシュは、3Kのプログラム/消去(P/E)サイクルをサポートしており、1~2.5KのP/Eサイクルしか持たない一般的なNANDフラッシュと比較して、高い耐久性と長寿命を実現しています。さらに、ウェアレベリング技術により、すべてのブロックの破損を均等にし、数ブロックの大きな破損がディスク全体を使用不能にすることを防止します。これにより、コンパワーSSDの使用寿命を効果的に延ばすことができました。
不良ブロック管理(BBM)機能は、データが不良ブロックに保存されないようにし、それらの不良ブロックを検出してマークします。また、アクセスエラーをなくします。さらに、消去時に新ブロックにエラーが発生しても、新ブロックのデータを他の正常ブロックに転送することができるため、消去失敗によるデータ損失を防ぐことができます。
最後に、Slim S85は、S.M.A.R.T(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)、TRIMコマンド、ガベージコレクション、NCQ(ローカルコマンドキュー)、RAIDおよびECC(誤り訂正符号)技術に対応しています。低消費電力、強力な冷却システム、耐衝撃性、耐振動性、携帯性に優れた物理的なフォームファクターを持っています。また、S85 SSDのMTBF(平均故障間隔)は200万時間です。
シリコンパワーAce A56 – コンシューマーグレードSSD
高水準の3D NANDフラッシュメモリと超高速SATA III 6Gb/s転送インターフェースにより、シリコンパワーAce A56 SSDは最大560MB/sの順次読み込み速度と最大530MB/sの順次書き込み速度でデジタルデータを処理することが可能です。システムの起動、アプリケーションのロード、タスクの実行を瞬時に行うことができるほど高速です。
Ace A56は、SLCキャッシュテクノロジーと、SLCとTLCを組み合わせた新しいキャッシュアーキテクチャを採用しています。この技術により、すべてのデータをまずSLCに書き込み、その後TLCブロックに順次コピーすることで、ピークライト性能を向上します。
SLCとは、シングルレベルセルであり、1セルあたり1ビットです。TLCとは、トリプルレベルセルであり、1セルあたり3ビストです。
このシリコンパワーSSDは、BBM、TRIM、S.M.A.R.T、ECC、RAID、NCQ、ガベージコレクションなど、様々な技術に対応したです。また、より高いデータ転送の安全性を確保しています。SSDであるAce A56は、従来のハードディスクドライブ (HDD)とは異なり、可動部分を含まないため、耐衝撃性、耐振動性、静音性、軽量性、携帯性に優れています。なお、容量は64GB、128GB、256GB、512GB、1TBの5種類から選択可能です。
シリコンパワーVelox V85 SSD – ゲームグレード
高品質の同期NANDフラッシュメモリとSATA III 6Gb/sインターフェイスを搭載し、このSSDは信じられないほど高速な速度、高い信頼性と低レイテンシ性能を実現します。つまり、よりスムーズな処理と数秒以内の応答により、ユーザーのゲーム体験を向上させることができます。
シリコンパワーVelox V85の特徴は以下の通りです。
- 容量:480GB/960GB
- 最大速度(480GB):順次読み込み560MB/s、書き込み510MB/s。ランダム読み込み530MB/s、書き込み510MB/s。
- MTBF:2,000,000時間。
- スリム:UltrabookやUltra-slimノートブックに適した7mmデザイン、9.5mmベイ搭載デバイス用の追加3.5インチブラケットを提供します。
- 技術サポート:TRIM、ガーベッジコレクション、NCQ、RAID、ECC、S.M.A.R.T.
- 耐振動、耐衝撃、省電力、ノイズなし、耐久性を持ちます。
シリコンパワーPCIe Gen4x4 US70 SSD
このタイプのSSDは、最新のPCI-e 4.0インターフェース、3D NANDフラッシュメモリ、NVMe 1.3を搭載し、ユーザーに最高のSSDパフォーマンスを提供します。そのため、ゲームプレイヤー、コンピューターオーバークロッカー、ハイエンドビジネスユーザーやプロフェッショナルに適しています。
US70 SP SSDの読み出し速度は最大5000MB/s、書き込み速度は最大4400MB/sで、従来のSATA III SSDの約10倍の速さを実現しています。また、様々な先進機能を提供し、PCI-E 3.0との後方互換性も備えているので、今後も競争力を維持することができます。
1TBと2TBのストレージを搭載したこのシリコンパワーSSDは、その圧倒的な性能を限界まで引き出します。そのTBW(総書き込みバイト数)は、3D NANDフラッシュテクノロジーによって強化されており、1TB版で1,800TB、2TB版で3,600TBとなっています。NVMe 1.3テクノロジーと相まって、SSDの寿命とその他の性能が最適化されています。
下記では、SP US70 SSDが対応する他の高い技術を紹介します。
- キャッシュ:SLCとDRAM。
- セキュリティ:LDPC(低密度パリティ検査)コーディング、ECCアルゴリズム、E2E(エンドツーエンド)データ保護、TRIM、SMART、BBM…
- ウェアレベリング:各NANADフラッシュブロックの摩耗を均等化し、使いすぎによるデータの破損や損失を防ぎます。
- オーバープロビジョニング(OP):SSDの予備領域を増やし、NANDフラッシュの消耗を抑えることで、信頼性を確保し、ドライブを最適な寿命を実現します。
- 2 2280フォームファクター:ノートパソコン、小型PC、ウルトラブックなどに対応します。
シリコンパワーM.2 2280 A55 SSD
内蔵SSDであるA55は、ほとんどのデバイスで使える極めてコンパクトかつ軽量なサイズです。80x22x3.5 mmのM.2 2280フォームファクター(NGFF – Next Negative Form Factor)を使用し、Ultrabook、タブレット、ミニPCなどの小型デバイスに最適にフィットします。
さらに、このSSDは先進のシンクロナスNANDフラッシュメモリとSATA III 6GB/sインターフェースを搭載し、読み込み最大560MB/s、書き込み最大530MB/sの超高速データ転送速度を実現。そのインテリジェントSLCキャッシュテクノロジーは、書き込み性能を最適にオーバークロックします。
また、SP A55 SSDは、インテル® スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)に対応しており、コンピューター全体のパフォーマンスと効率を向上させるために自由な構成が可能です。具体的には、使用頻度の高いプログラムを自動的に識別してSSDに保存し、ドライブにはストレージの空き容量を確保します。そのため、小型SSDと大型SSDを組み合わせて使用することをお勧めします。
シリコンパワー M10 mSATA SDD
このSP SSDは、ウルトラブック向けに設計されており、パフォーマンスを瞬時に発揮できます。従来の2.5インチSSDの約8倍の薄型かつコンパクトなサイズです。そのため、M10 mSATA SSDは、ウルトラブックやノートパソコンなどの小型かつ軽量のモバイルデバイスのアップグレードに適しています。
また、シリコンパワーSSDは、高品質なコントローラ、NANDフラッシュチップ、SATA III 6Gb/sインターフェイスを搭載しているため、ブートドライブとして利用できます。高い効率性と安定性を求めるヘビーゲーマー、オーバークロッカー、ビデオエディター、プロのデザイナーなどに最適です。
このmSATA SDDで利用可能なセキュリティ技術は、TRIM、NCQ、S.M.A.R.T、ECC、Wearing Leveling、BBMなどであり、ドライブの順調な動作とデータの整合性を保証できます。
最後に、SP M10 mSATA SDDは、120GB、240GB、480GBの小容量ストレージスペースを提供しています。順次最大読み込み500mb/s、書き込み300mb/sです。また、4Kランダム読み込み・書き込みは40K IOPSと同じです。なお、MTBFは120万時間となっています。
シリコンパワーSSDソフトウェア – SP Toolbox
SP Toolboxは、SP SSDSと他の産業用フラッシュ製品向けに設計されています。ドライブの状態(使用容量、SSDの温度、TBWなど)の監視、ディスク情報の取得、設定の変更を提供します。
シリコンパワーSSDにアップグレードする方法
SSDはHDより多くの利点があるため、SP SSDの利点を知った上で、現在使用しているHDDやSSDを上記のシリコンパワーSSDにアップグレードしてみるのはいかがでしょうか。では、どのようにアップグレードしますか? 3つのステップをクリアするだけです。
- バックアップ – 新しいSSDにUSBアダプターを取り付け、コンピューターに接続します。SSDクローンソフトウェアを使用して、OSをSSDにバックアップします。
- 交換 – 古いディスクを取り外し、新しいドライブと交換します。
- インストール – 新しいSSDとUSBアダプターをエンクロージャに取り付けます。アップグレード完了です!
上記のように、ディスククローンには、専門的かつ信頼性の高いプログラムに頼るべきです。ここでは、MiniTool ShadowMakerを推奨します。クローン作成作業を開始する前に、上記のように新しいSP SSDをお使いのコンピューターに接続する必要があります。次に、MiniTool ShadowMakerをダウンロードし、現在お使いのハードディスクにインストールします。あとは、以下のガイドにしたがって操作するだけです。
MiniTool ShadowMaker Trialクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ
ステップ1.ソフトを起動し、最初の画面で「体験版で続く」をクリックします。
ステップ2. 次のウィンドウで、「ツール」タブを選択し、「ディスククローン」を選択します。
ステップ3. ポップアップウィンドウで、「ソースディスク」アイコンをクリックし、2番目のポップアップで現在のシステムドライブを選択します。その後、「完了」をクリックして選択を確定します。
ステップ 4.「ターゲットディスク」アイコンをクリックして、新しいシリコンパワーSSDをディスククローンの宛先として選択します。ここでは、「シリコンパワー1TB SSD」を選択します。
ステップ5. 「OK」をクリックして、クローンタスクを起動します。「ターゲットディスクのデータが破壊される」というメッセージが表示されます。続行するには、「はい」をクリックします。
ステップ6.その後、元のディスクから新しいSSDへのシステムとデータのクローン作成が開始されます。長く時間はかかりませんので、終了するまで少々お待ちください。この作業を中断すると、予期せぬエラーやデータ損失が発生する可能性がありますので、ご注意ください。
「操作が完了したら、コンピューターをシャットダウンします」にチェックを入れて、コンピューターを放置しておけばいいのです。そうすれば、他の用事を済ませることができます。
MiniTool ShadowMakerは、プロのチームによって開発およびテストされ、普通の人にとっても非常に使いやすいソフトです。なお、あるディスクから新しいディスクにシステムをクローンする場合、新しいディスクでシステムが確実に起動できるように、クローン後にBIOSで起動ドライブを設定する必要があります。
ShadowMakerは、ディスククローンの他に、ハードディスク、OS、ファイルのバックアップと復元、ファイル同期、ユニバーサル復元、バックアップスキームなどもサポートします。
評価
シリコンパワーSSDは、多くの種類を含むソリッドステートドライブのブランドです。また、消費者のさまざまなニーズを満たすために、さまざまな高い技術を採用しています。どのような要件であっても、SP SSDから必ず適したタイプを見つけることができます。