MiniToolソフトウェア株式会社が提供する本記事では、スナップショットとバックアップを比較し、その違いについて説明します。仮想マシン環境とデータベースサーバを例にして、両者の違いを紹介しています。さらに、Windowsパソコンでバックアップを作成する方法についても紹介します。

バックアップとは?

情報テクノロジーにおいて、バックアップ(データバックアップ)とは、コンピューターのデータを他の場所にコピーしておくことです。データの破損や紛失時に、バックアップがあれば、元のデータを復元することができます。一つのバックアップシステムには、対象データのコピーが複数含まれています。

スナップショットとは?

コンピューターシステムにおいて、スナップショットとは、ある一時点におけるシステムの状態を指します。この用語は、撮影で使う言葉とのアナロジーで作られたのです。システムの状態の本当のコピーまたはシステムが提供する何らかの機能を意味することがあります。

スナップショットの種類

  • コピーオンライト:I/Oの要求がストレージブロックを変更しようとするとき、ブロックはまず所属するスナップショットにコピーされ、所属するスナップショットに保持されます。
  • リダイレクトオンライト:新しいブロックが作成された時、スナップショットへの書き込みが1回で済みます。
  • 継続的データ保護:2回のバックアップの間にスナップショットを実行します。
  • ミラーリング/クローン/レプリケーション:クローン/ミラーは、記憶域の単位の完全なコピーであり、レプリケーションはデータ保護手段として非常に有効です。

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VMバックアップとスナップショットの違い

VMware WorkstationやServerにおいて、スナップショットとバックアップは同じような操作を行いますが、その用途は異なります。スナップショットもバックアップもVMのデータを保持しますが、適用される場合が異なります。管理者はスナップショットをバックアップとして使用することはできませんし、その逆も同様です。

#1 データ保存

バックアップは、VMデータを直接コピーとして外付けハードディスクやクラウドなどの別の場所に保存します。そうすると、管理者は災害復旧(DR)に備え、元のVMデータを復元することができます。一方、スナップショットはdeltaファイルに依存して、VMデータをローカルに一時的に保存します。

#2 データ復旧

スナップショットでVMを復元するには依存ファイルに頼りますが、バックアップは独立した自己完結型のファイルであり、VMwareを復元するのにファイル間のクロス依存は必要ありません。

#3 機能/特徴

仮想マシン(VM)のバックアップは、仮想マシンの完全なコピーを作成します。そしてシステムはそれとメインの仮想マシンファイルとは別に保持します。Veeam Backup、ReplicationやVeritas NetBackupなどの仮想マシンバックアップソフトウェアは、特定の時間間隔で仮想マシンをコピーし、これらのコピーを別の場所に移動させます。また、バックアップする時、データ圧縮やデータ重複除外テクノロジー機能が利用できます。

プライマリ仮想マシン(VM)に障害が発生した場合、ストレージリポジトリからバックアップを検索し、仮想マシンをバックアップ作成時の状態に復元します。

管理者はVMスナップショットを通じて、ファイル、メモリ、構成、電源設定などのVMデータを特定の時間に保持することができます。システムは、スナップショットを増分deltaファイルまたはチェンジログとして作成し、前回のスナップショット以降に行われた変更を記録しておきます。さらに、この処理は自動的に行われます。スナップショット機能はリンクされた一連のdeltaファイルを提供します。そこで、管理者は特定のスナップショットとアーカイブされたスナップショット、および元の仮想ディスクを組み合わせて仮想マシン(VM)を復元することができます。

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#4 メリットとデメリット

仮想マシン(VM)バックアップのメリット

管理者は、バックアップを内蔵ディスク、外付けドライブ、NAS、共有ネットワーク、オンラインストレージ、クラウドドライブなど様々なデバイスに、HDD、SSD、RAID、CD/DVD、テープ、USBフラッシュドライブ、SDカード、サムドライブなど様々な種類のメディアに保存することが可能です。

バックアップを別の場所に保存することで、自然災害やウイルス攻撃が発生した場合、管理者は元のファイルや場所にアクセスすることなく、迅速に破損または紛失したデータを復元することができます。これにより、仮想マシンをより確実にデータ保護することができます。

仮想マシン(VM)バックアップのデメリット

仮想マシンのバックアップソフトの中には、オペレーティングシステム(OS)にエージェントをインストールすることを要求するソフトがあります。その結果、ハードディスクの容量を占めてしまうことがあります。また、バックアッププログラムを使い続けると、占める容量が増えしつつあり、OSのパフォーマンス低下の原因になることがあります。

仮想化レイヤーは物理ハードウェアとユーザーOSの間に位位置するため、エージェントはソフトウェアレイヤーを介して仮想マシンのデータにアクセスする必要があります。その結果、リソースを占める必要とします。複数のバックアップタスクを同時に実行する場合、管理者はシステムジャムやシステムパフォーマンスの低下などの問題に遭遇する可能性があります。

また、すべてのデータをバックアップできるように、管理者が仮想マシン(VM)を一時停止してバックアップ操作を行う必要があります。一定期間、制限された数のバックアップコピーを作成することができます。また、バックアップの手順には時間がかかり、ソースコードも多くなるため、ホストのパフォーマンスやアプリケーションの可用性に悪影響を及ぼす可能性があります。

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仮想マシン(VM)スナップショットのメリット

スナップショットファイルは、仮想マシンの正確なコピーではなく、デルタファイルとして保存されるため、ストレージ容量を多く占有しません。また、バックアップとは異なり、スナップショットは既存のVMファイルと共に保存されるため、管理者は別の場所からバックアップファイルをダウンロードする必要がありません。

仮想マシン(VM)スナップショットのデメリット

スナップショットはすぐにディスク容量を使い切ってしまうことがあります。一定期間に多くのスナップショットを撮影することができます。そのため、古いスナップショットを長期間保存しておくことができません。

また、管理者はスナップショットを再構築することで、仮想マシンを復元します。以前のスナップショットファイルまたは元の仮想ディスクが破損するか利用不能な場合、システムはスナップショットを復元することができません。そのため、個別のファイルを復元することはできません。、システムが以前のスナップショットのファイルを削除するため、スナップショットを完全に復元する必要があります。

#5. 適用シーン

仮想マシン(VM)スナップショットは、開発とテストの際に非常に便利な機能です。これにより、仮想マシンをテスト実行、構成変更、データ修正、ソフトウェアアップグレード、新しいアプリケーションの導入などの前の時点に簡単に復元することができます。さらに、スナップショットは、サイバー攻撃後に仮想マシンを復元することができます。

仮想マシン(VM)のバックアップは、DR計画の重要な要素であることに変わりありません。バックアップは、データの破損、サイバー攻撃、自然災害からデータを保護する役割を果たします。また、大切なデータに二重の保険をかけることで、複数のバックアップを異なる場所に配置することができます。

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SQL Server スナップショットとバックアップ

この節では、SQL Serverにおけるバックアップとスナップショットの違いを比較します。その違いは下記の通りです。

#1 かかる時間

データ量によって、バックアップには数分、数時間、あるいは数日かかることもあります。一方、スナップショットは、バックアップに比べると短期間で処理することができます。

#2 元のコピーとの整合性

バックアップの場合、バックアップ終了時のデータとバックアップ開始時のデータが一致しないことがあります。その一方、スナップショットの場合は、現時点でのサーバーと全く同じ状態です。

#3 保存期間

バックアップは非常に長い期間保存することができますが、スナップショットは非常に短い期間しか保存することができません。ストレージの空き容量が足りない場合、新しいスナップショットはやがて古いスナップショットを上書きしてしまいます。

#4 保存場所

バックアップは、同じ場所または別の場所、内部または外部デバイス、固定またはリムーバブルディスク、オンラインまたはオフラインなど場所に保存できますが、スナップショットはソースと同じ場所にのみ保存することができます。

#5 費用

SQL Serverでは、バックアップソフトは有料、スナップショットサービスは無料です。

#6 適用シーン

バックアップは以前のデータを復元する目的で使用し、スナップショットはサーバーの最新バージョンに復元する目的で使用します。

#7 SQL Serverバックアップとスナップショットの関係

スナップショットは本来、バックアップではありません。しかし、バックアップの重要な一環として利用することができます。スナップショットは、データを移動する前にファイルのバックアップに使用されます。バックアップが完了すると、ベーススナップショットは削除されます。つまり、コンピューター上のすべてのファイルのバックアップは、本質的にスナップショットを作成しているのです。

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スナップショットバックアップとは?

ここで、スナップショットバックアップとは、スナップショットとバックアップを組み合わせた方法です。この2つのデータ保護ソリューションは、お互いに相容れないものではありません。したがって、データを保護するために、ベストプラクティスはバックアップとスナップショットの両方で構成されるバックアップ計画です。

定期的にバックアップやスナップショットをしておくことで、データの安全性を保ちつつ、バージョン管理も確認できます。例えば、まず対象ファイルのスナップショットを取り、データが現在の時点との整合性を保っていることを確認することができます。その後、スナップショットを別の場所にバックアップすることで、災害によるデータ損失を防ぐことができます。

Windows 10/11 スナップショットバックアップ

次に、パーソナルコンピューター(PC)におけるバックアップとスナップショットの違いについて説明します。 PCでのスナップショットとバックアップの違いは、前述したVMwareとサーバーでの違いとよく似ています。一般に、バックアップとは、以前の対象データの独立コピーとして、外部から壊されることなく永久に保存しておくことができるものです。元のアイテムが使えなくなったときに、重要なファイルを復元することができます。一方、スナップショットは、対象の状態を瞬時にコピーするもので、あまり長い時間に保存することはできない。さらに、スナップショットは、ファイルを過去ある時刻の状態に復元するために使用します。

また、バックアップとスナップショットの作成に使用するツールも違います。ここでは、ファイル/フォルダー、オペレーティングシステム(Windows)、パーティション/ボリューム、ハードディスク全体のバックアップ作成が得意な、専門的で信頼性の高いプログラムを紹介します。その名は「MiniTool ShadowMaker」です。

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ここでは、このソフトを利用して、重要なファイルの異なるバックアップを作成する方法について説明します。

1.MiniTool ShadowMaker をコンピューターにダウンロード、インストールし、起動します。

2.購入を求められる場合は、「体験版で続く」ボタンをクリックして続行します。

3.メインインターフェイスに入り、トップメニューから「バックアップ」タブを選択します。

4.「バックアップ」タブで、「ソース」モジュールをクリックして、バックアップしたいファイルやフォルダを選択する。

5.「バックアップ先」モジュールをクリックして、バックアップイメージを保存する場所が一覧表示されます。ローカル、外部アドレス、共有済みのいずれかを選択することができます。

MiniTool ShadowMakerでバックアップを設定する

6.「オプション」をクリックし、ポップアップウィンドウで「スケジュール設定」ボタンをクリックすると、今後の自動バックアップの実行スケジュールを設定することができます。

MiniTool ShadowMakerのバックアップスケジュール

7.「バックアップスキーム」ボタンをクリックして、スキーム設定を新しいウィンドウで切り替え、適切なバックアップタイプ(完全、増分、差分)を設定します。

MiniTool ShadowMakerのバックアップスキーム

8.最後に、「今すぐバックアップ」ボタンをクリックすると、最初のフルバックアップを実行するプロセスが開始されます。

バックアップタスクが完了すると、データは完全に保護されます。また、今後対象ファイルの内容が変更された場合、MiniTool ShadowMakerは作成したスケジュールに従って固定頻度で自動的にバックアップを行います。

結語

データ保護に関しては、バックアップとスナップショットは、別の対象コピーを作成し、コピーから元のアイテムを復元できるという点で、似ています。しかし、データ安全保障における役割は違うので、同じものとは言えません。バックアップは長期的にデータを保護するソリューションであり、スナップショットは一時だけにファイルを保護できます。

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