Macで外付けHDDやSSDをフォーマットする際、「APFS」と「Mac OS拡張(HFS+)」のどちらを選べばよいか迷う方も多いでしょう。この記事では、両ファイルシステムの違い、メリット・デメリット、用途別の選び方を分かりやすく解説します。さらに、Macで外付けドライブをフォーマットする手順や、フォーマット後のデータ復元方法も紹介します。

Macで外付けHDDやSSDをフォーマットする際、APFSやMac OS拡張(HFS+)、exFATなど複数のファイルシステムを選択できます。その中でも特に迷いやすいのは、Mac向けの標準ファイルシステムであるAPFSとMac OS拡張(HFS+)でしょう。

それぞれのファイルシステムには特徴があり、使用するストレージの種類やMacOSのバージョンによって適した選択肢が変わります。

まずはAPFSとMac OS拡張の特徴を確認していきましょう。

APFSとMac OS拡張について

このパートでは、APFSとMacOS拡張の基本情報を紹介します。

APFSフォーマットとは

APFS(Apple File System)は、Appleが開発した最新のファイルシステムで、macOS High Sierra(10.13)以降のMacで標準的に採用されています。SSDやフラッシュストレージ向けに最適化されており、高速な処理性能や強化されたセキュリティ機能を備えているのが特徴です。

主な特徴:

  • SSDやフラッシュストレージ向けに最適化され、高速な読み書きが可能
  • スナップショットやクローン作成などの高度な機能に対応
  • ディスク全体の暗号化やデータ整合性を確保できる

MacOS拡張とは

Mac OS拡張(HFS+)は、APFS登場以前にMacで長年使用されてきたファイルシステムです。古いMacとの互換性が高く、HDDやSSHDなどの従来型ストレージ環境で広く利用されてきました。

主な特徴:

  • 古いMacOSでも対応しており、互換性が高い
  • HDDやSSHDなどの従来型ストレージに最適
  • Time Machineなどのバックアップ機能と長期にわたり安定して利用可能

APFSとMac OS拡張の基本的な特徴が分かったところで、次は両者の違いを詳しく比較してみましょう。

APFSとMac OS拡張の違い

APFSとMac OS拡張(HFS+)は、どちらもMacでサポートされている主要なファイルシステムですが、設計思想や対応ストレージ、機能面で大きな違いがあります。どちらを選ぶべきかは、使用環境や目的によって変わるでしょう。ここでは、両者の特徴を比較していきます。

SSDやフラッシュデバイスに適したAPFS

MacOS拡張に比べ、APFSはフラッシュデバイスとSSDに最適化されており、暗号化に重点を置いていますから、SSD(ソリッドステートドライブ)とフラッシュデバイスの両方のデフォルトのファイルシステムになります。

  • APFSはMac OS拡張のあらゆる種類のメリットがあって、2016年、Mac OS 拡張(Macの以前のデフォルトファイルシステム)に代わるものとしてAppleによってリリースされました。
  • 2018年9月にAppleによって、暗号化されていない、Fusion以外の記憶装置でもAPFSドライブに読み取り専用でアクセスできるようになるというAPFSの一部仕様が公開されました。

HDDおよびSSHD(ハイブリッドドライブ)でもAPFSを使用することができます。

APFSには2つの主要なメリット:

スピードが速いです。基本的に同じデータを2回指すので、APFSドライブ上のフォルダのコピー&ペーストは一瞬で完了できます。

  • メタデータの管理は大幅に改良され、アクションを素早く実行できるようになります。たとえば、APFSドライブで目的のファイルがどのくらいの容量を占めているかを確認するなどのことです。
  • 信頼性も大幅に向上しています。以前ほど頻繁にファイルが破損するようなことはありません。

下位互換性があります。2016年のMacOS Sierra 以降のバージョンでは、APFS、HFS +、HFSファイルシステムの読み書きに対応していますが、古いMac(またはWindows OS)では、APFSフォーマットされたドライブへの書き込みはサポートされていません。

APFSのメリットとデメリット

APFSの主なメリット:

  • 特定時点のスナップショットを作成できます。
  • シングルキーまたはマルチキーを使用してディスク全体を暗号化できるため、セキュリティが強化されます。
  • 整合性メタデータ(データチェックサム)を確保します。
  • メタデータの破損を回避するために、既存のレコードを上書きする代わりに、新しいレコードを作成します。システムクラッシュまたはその他の理由により、レコードが破損している可能性があるからです。
  • HFS +よりも効率的なストレージ管理で、より多くの空き領域を利用できます。
  • 変更を2回書き込む必要はありませんから、一部のデバイスのシステムパフォーマンスを向上させます。
  • 同じファイルのクローンや複数のコピーが可能であり、変更点は差分としてのみ保存されます。これで、ユーザーがファイルをコピーしたり、リビジョンを作成したり、その他のことを行うときに、ストレージスペースを大幅に削減するのに役立ちます。
  • 一般的に、APFSドライブは以前のHFS +またはHFSドライブよりも安定して信頼性があります。

APFSの主なデメリット:

  • APFSドライブでは圧縮はできません。
  • Fusionドライブはサポートされていません。
  • NVRAM(不揮発性メモリ)は、データ保存用としても使用できません。
  • チェックサムは、メタデータの整合性を確保するためにのみ使用します(ユーザーデータの整合性は保証されません)。
  • 暗号化されたボリュームには、他のMacOS High Sierraを実行しているパソコンからのみアクセスできます。
  • 最大の欠点は、APFSが長い間TimeMachineと互換性がなかったことです。古いバージョンのMacのユーザーは、Time Machineではなくサードパーティのバックアップツールを使用しない限り、MacOS拡張ドライブにバックアップを作成するように指示されます。
注:Big Surなどの新しいMacOSを実行している場合は、APFSまたはAPFS暗号化ディスクでTime Machineバックアップすることをお勧めします。APFSとしてフォーマットされていない新しいディスクを使用する場合は、フォーマットするように求められます。既存のTime Machineバックアップを含むMacOS拡張ディスクでバックアップするなら、データの消去と再フォーマットの要求はありません。

HDDや互換性重視のMac OS拡張(HFS+)

Mac OS拡張(HFS +)は、1998年から2017年まで、新しいAPFSに取って代わるまで、すべてのMacのデフォルトのファイルシステムです。今まも、これはHDDとSSHD(ハイブリッドドライブ)の両方のデフォルトのファイルシステムです。MacOSをインストールしたり、外付けハードディスクMacをフォーマットしたりする間、変更しないでください。HFS +は、現在のHDDやSSHDにとって、APFSよりも優れた選択肢です。

El Capitanまたは以前のバージョンのMacOSは古いMacで使用される可能性がありますから、Maの外付けDHDDを再フォーマットする場合は、Mac OS拡張を選択してください。ご存知のように、新しいAPFSファイルシステムはこれらの古いMacOSバージョンと互換性がありません。

HFS +のメリットとデメリット

HFS +の主なメリット:

  • Fusionドライブをサポートします(APFSではサポートしません)。
  • Mac OS XおよびMacOSのすべてのバージョンをサポートします。
  • ボリュームを暗号化し、どのバージョンのMac OS X、MacOSからでもアクセス可能です。

HFS +の主なデメリット:

  • 特定時点のスナップショットを作成できません。
  • ナノ秒の標準はTimestampには使用されません。
  • 多くの他のローカルドキュメントのファイルシステムをサポートしません。
  • Mac OS拡張のサポートは、2040年2月6日に停止されます。
  • メタデータ・ユーザーデータの整合性チェックを提供しません。
  • 1つのプロセスが同時に複数のファイルシステムにアクセスすることはできません。
 
注:APFSはAppleデバイスの新しいファイルシステムになるため、今後HFS+の改良はほとんどないと思われますが、APFSはより良いセキュリティとユーザー体験のため、多くの機能を追加して改善し続ける可能性があります。

APFSとMacOS拡張の使用を決定するとき、以下の事項を明確にする必要があります。

  • Macの内蔵ディスクまたは外付けハードドライブをフォーマットしていますか?
  • どのMacOSを実行していますか? MacOS High Sierra以降または以前ですか?
  • Time Machineのバックアップまたは起動可能なインストーラーは毎日のスケジュールに含まれていますか?
  • 別のMac・Windowsパソコンでディスクを使用するつもりですか?

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補足:MacとWindowsの両方に適するexFAT

MacのシステムドライブのファイルシステムはAPFSとMacOS拡張に限定されていますが、Macの外付けHDDをフォーマットするときにexFAT(または古いFAT)を検討できます。

exFATを使用する最も明らかな利点は、WindowsとMacOSの両方のコンピューターで動作できることです(exFATドライブへの読み取りアクセスと書き込みアクセスの両方があります)。 WindowsでMacフォーマットのドライブを読み取ったり、MacでWindowsフォーマットのドライブを読み取ったりする対策はありますが、ドライブをexFATにフォーマットすることは、最も便利で経済的な選択です。

 
提示: FAT32の後継として2006年にリリースされたMicrosoftのexFATは、ファイルサイズ4GBの制限とパーティションサイズ2TBの制限を破り、クロスプラットフォームでの互換性を実現します。

Macで外付けHDDをフォーマットする方法

APFSとMac OS拡張の違いを踏まえれば、どのファイルシステムを選ぶべきかが見えてくるでしょう。ここからは、実際にMacで外付けHDDやSSDをフォーマットする方法を紹介します。

警告:フォーマットすると、ディスクに保存されているすべてのファイルが壊れるので、フォーマットする前に必要なファイルをバックアップしておくことをお勧めします。Macでファイルをバックアップするには、ファイルを別のドライブにコピー&ペーストすることと、Time Machineを使うことの2つ方法があります。データの復元したい場合は、「復元」をクリックするだけでいいです。

ステップ1:Macで「ディスクユーティリティ」を開きます。

アプリケーション」->「ユーティリティ」フォルダを選択->「ディスクユーティリティ」をダブルクリックします。

注:起動ディスクまたは起動ボリュームをフォーマットする場合は、MacOSリカバリから起動し、「MacOSユーティリティ」ウィンドウで「ディスクユーティリティ」を選択してください。

ディスクユーティリティ

ステップ2:「表示」>「すべてのデバイスを表示」を選択します。

ディスクユーティリティ」ウィンドウの左上隅にある「表示」アイコンをクリックしてドロップダウンリストから「すべてのデバイスを表示」を選択してください。

「すべてのデバイスを表示」を選択する

ステップ3:ターゲットディスクを消去/ワイプします。

事前に外付けハードディスクを接続し、左側のサイドバーからフォーマットするディスクを選択してから、右ペインの「消去」ボタンをクリックします。

  1. ディスクに名前を付けます(最大長は11文字です)。
  2. ファイル形式を選択してください。
  3. スキームを選択してください。
  4. (オプション)「セキュリティオプション」をクリックして、ドライブをフォーマットする方法を選択します。
  5. 消去」ボタンをクリックします。
  6. プロセスの終了を待ちます。
  7. 完了」ボタンをクリックして、ウィンドウを閉じます。

これで、フォーマットされたディスクを使用できます。Macの「ディスクユーティリティ」でWindowsコンピュータのディスクをフォーマットする方法の詳細は、記事内の手順をご参照ください。

外付けハードディスクを消去する

選択できるファイル形式:

  • APFS
  • APFS(暗号化)
  • APFS(大文字/小文字を区別)
  • APFS(大文字/小文字を区別、暗号化)
  • Mac OS拡張(ジャーナリング)
  • Mac OS拡張(ジャーナリング、暗号化)
  • Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナル)
  • Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナル、暗号化)
  • MS-DOS(FAT)
  • exFAT

これらのファイル形式の違いについて詳しくは、「Macのディスクユーティリティで利用できるファイルシステムフォーマット」をご参照ください。

選択できるファイル形式

以上は、ディスクユーティリティを使用してMacでディスクを再フォーマットする方法です(MacBook Proは同じです)。もちろん、利用できるサードパーティのツールもたくさんあります。

フォーマット後にデータを復元する方法

Macでフォーマットされた外付けハードドライブからデータを回復する手順をご案内します。

  1. Stellar Data Recovery for Macをダウンロードしてください。
  2. ウィザードに従って正しくインストールします。
  3. インストール直後にソフトウェアを起動します。
  4. フォーマットされたドライブがMacに接続されていることを確認してください。
  5. 回復するファイルの種類を選択します。 「すべてのデータ」を有効にすると、すべてのタイプが選択されます。
  6. 次へ」ボタンをクリックします。
  7. フォーマットされたディスク/ドライブを選択し、「スキャン」ボタンをクリックします(フルスキャンには、「詳細スキャン」を有効にします)。
  8. スキャンの終了を待ちます。
  9. スキャン結果から、復元したいファイルを選択します。
  10. 復元」ボタンをクリックして、保存先を選択します。

Stellar Data Recovery for Mac

提示:事前にTime Machineでディスクデータをバックアップしていた場合は、Time Machineからデータを復元できます。

まとめ

APFSとMac OS拡張(HFS+)は、どちらもMacで利用できるファイルシステムですが、それぞれ適した用途が異なります。一般的には、macOS High Sierra以降を搭載したMacでSSDを使用している場合はAPFSが推奨されます。一方、古いMacとの互換性を重視する場合や、HDD・SSHDを利用する場合はMac OS拡張(HFS+)が適していることもあります。

また、WindowsとMacの両方でドライブを利用したい場合は、exFATも有力な選択肢となるでしょう。

APFSとMacOS拡張(HFS+)に関するFAQ

APFSにフォーマットするとWindowsでも使えますか?
いいえ。Windowsは標準ではAPFSの読み書きに対応していません。MacとWindowsの両方で外付けドライブを使用する場合は、exFATでフォーマットするのがおすすめです。
Mac OS拡張(HFS+)は現在も使えますか?
はい。APFSが現在の標準ファイルシステムですが、Mac OS拡張(HFS+)も引き続き利用できます。特にHDDやSSHDを使用する場合や、古いMacとの互換性を重視する場合に選ばれることがあります。
APFSはHDDにも使用できますか?
はい。APFSはHDDでも利用できます。ただし、APFSはSSDやフラッシュストレージ向けに設計されているため、HDDではMac OS拡張(HFS+)の方が適している場合があります。
APFSからMac OS拡張(HFS+)へ変更できますか?
はい。Macの「ディスクユーティリティ」を使用すれば、APFSからMac OS拡張(HFS+)へ変更できます。ただし、ファイルシステムを変更する際はドライブが初期化されるため、事前に重要なデータをバックアップしておきましょう。
  • hatena