主なポイント
- マルウェアとは、あらゆる悪意のあるソフトウェアを指す広義の用語であり、ランサムウェアはその中の特定の種類のマルウェアです。
- 両者の主な違いは、目的、攻撃手法、検知のしやすさ、および被害から回復するプロセスにあります。
- 定期的なバックアップ、システムおよびソフトウェアの更新、マルウェア対策ソフト、および強力なパスワードの設定は、マルウェアとランサムウェアの両方から保護するのに役立ちます。
マルウェアとは
マルウェアは「malicious software(悪意のあるソフトウェア)」の略称で、コンピューターに障害や損害を与えたり、システムへ不正アクセスしたりする目的で作成された悪意のあるソフトウェアを指します。
マルウェアに感染すると、サイバー犯罪者によってシステムの動作を妨害されたり、アカウントの認証情報などの機密データを盗まれたり、ファイルを破損させられたりする可能性があります。
代表的なマルウェアの種類
マルウェアにはさまざまな種類があり、それぞれ異なる攻撃目的や特徴があります。主な種類と特徴を以下の表にまとめています。
| マルウェアの種類 | 主な目的 |
| ウイルス | ファイルに感染し、破壊する |
| ワーム | セキュリティの脆弱性を悪用して、ネットワーク全体に自動的に拡散する |
| トロイの木馬 | 正規のソフトウェアを装い、ユーザーをだましてダウンロードさせる |
| アドウェア | 通常はポップアップの形で、望ましくない広告を表示する |
| スパイウェア | 個人情報や機密情報を収集する |
| ランサムウェア | データを暗号化・ロックし、身代金を要求する |
| ルートキット | デバイスに潜伏し、情報やリソースを盗み出す |
| キーロガー | キー入力を記録して機密情報を取得する |
ランサムウェアとは
ランサムウェアとは、ファイルを暗号化したりシステムをロックしたりして、ユーザーがデータやシステムにアクセスできないようにし、復旧と引き換えに身代金を要求するマルウェアの一種です。ただし、身代金を支払ったからといって、必ずしもデータやシステムを復旧できるとは限りません。
サイバー犯罪者は、追跡が困難な仮想通貨での支払いを要求し、その見返りとしてファイルを復号するための鍵を提供すると約束することがよくあります。
ランサムウェア攻撃の仕組み
ランサムウェアは通常、以下の段階で動作します:
- 感染:攻撃は、悪意のあるダウンロード、フィッシングメール、ソフトウェアの脆弱性、または漏洩した認証情報を利用して、デバイスに感染させます。
- 実行:ランサムウェアはバックグラウンドで実行され、他のドライブやファイルへと拡散します。
- 暗号化:システムへのアクセスをロックするか、ファイルを暗号化し、データを使用不能にします。
- 身代金要求:画面に身代金の支払いを求めるメッセージが表示され、データへのアクセスを復旧するための手順が示される場合があります。
- 復旧:身代金を支払った場合、復号鍵が提供されることがあります。ただし、支払い後に復号鍵が提供されるとは限らず、データを復旧できる保証もありません。
ランサムウェアの種類
ランサムウェアには、以下のようなさまざまな種類があります。
- 暗号化型ランサムウェア:文書、メディア、データベースなどの重要なファイルを暗号化し、復号鍵の引き換えとして支払いを要求します。
- ロック型ランサムウェア:個々のファイルを暗号化することなく、デバイスやシステムへのアクセスをブロックします。
- スケアウェア:偽のセキュリティ警告を表示し、ユーザーをだまして、存在しない脅威を駆除するための支払いを要求します。
- リークウェア(ドックスウェア):身代金が支払われない場合、盗んだデータを流出させると脅迫します。
- ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS):他のハッカーが利用できる既製のランサムウェアツールを提供します。
- 二重恐喝:ファイルを暗号化したうえで情報を流出させると脅迫する手口です。
マルウェアとランサムウェアの主な違い
マルウェアとランサムウェアには、対象範囲、主な目的、攻撃手法、金銭を得る方法、動作、復旧方法など、いくつかの重要な違いがあります。
マルウェアとランサムウェアの主な違いを、以下の表にまとめています。
| 主な違い | マルウェア | ランサムウェア |
| 範囲 | 悪意のあるソフトウェアの総称 | マルウェアの特定の種類 |
| 主な目的 | データの窃取、システムの破壊、ユーザーの監視、不正アクセスの実行 | 主にファイルをロックまたは暗号化し、身代金を要求する |
| 攻撃手法 | ウイルス、ワーム、トロイの木馬など、さまざまな手法で感染・拡散する | フィッシングメールや悪意のあるファイルなどを利用して感染させる |
| 金銭的利益の獲得方法 | データの窃取、詐欺、不正アクセスなどを通じて | 身代金の支払いを通じて |
| 動作・可視性 | 静かに動作 | 身代金要求メッセージを表示するなど、動作が目立つことが多い |
| 復旧 | マルウェアを削除し、影響を受けたシステムやファイルを修復する | ランサムウェアを削除した後、バックアップや専用の復旧ツールを使用して、影響を受けたデータを復元する |
#1. 範囲
マルウェアとは、ウイルス、トロイの木馬、ワーム、スパイウェア、ランサムウェア、アドウェアなど、さまざまな種類を含む広義の用語です。ランサムウェアは、システムをロックしたりファイルを暗号化したりすることを主な目的とするマルウェアの一種です。
#2. 主な目的
マルウェアには、以下のようなさまざまな目的があります。
- 機密データを窃取する
- コンピューターのシステムを破壊する
- 単に混乱を引き起こす
- ユーザーの行動を監視する
一方、ランサムウェアは主に、ファイルやシステムへのアクセスを制限・遮断し、復旧と引き換えに被害者へ身代金を要求することを目的としています。
#3. 攻撃手法
マルウェアの感染経路は、その種類によって異なります。主に、感染したファイル、システムやソフトウェアの脆弱性、悪意のあるダウンロード、メールの添付ファイル、悪意のあるWebサイトなどを介して感染します。
ランサムウェアは、主に、悪意のある添付ファイルやリンクを含むフィッシングメール、漏洩したRDP認証情報、不正に利用可能なソフトウェアの脆弱性などを悪用して感染します。
#4. 金銭的利益の獲得方法
マルウェアは、必ずしも金銭的な利益を目的としているとは限りません。一方で、バックグラウンドで密かに活動し、攻撃者に間接的な金銭的利益をもたらす場合があります。
- 闇市場で盗まれたデータを販売する
- 不正な広告表示や強制的なクリックによって広告収入を得る
- コンピューターの処理能力を無断で利用して仮想通貨をマイニングする
一方、ランサムウェアは通常、被害者に身代金の支払いを要求することで、直接的な金銭的利益を得るように設計されています。支払いには、追跡が困難な仮想通貨が使用されることがよくあります。
#5. 動作・可視性
一般的なマルウェアは、多くの場合、目立たない形で動作し、検出を回避するために通常のユーザーや管理者の活動に紛れ込もうとします。また、長期間にわたってシステムへのアクセスを維持する場合もあります。
一方、ランサムウェアは感染後に目立った動作を示し、被害者に即座の対応を迫ることが多くあります。たとえば、身代金要求メッセージを表示したり、デスクトップの壁紙を変更したり、画面をロックしたりすることがあります。
#6. 復旧
一般的なマルウェアの復旧では、多くの場合、マルウェア対策ツールでシステムをスキャンして悪意のあるファイルを削除し、問題のあるプログラムをアンインストールします。早期に検知することで、長期的な被害を最小限に抑えることができます。
ランサムウェアは、データへのアクセスを回復するために身代金の支払いを要求しますが、データの復旧が保証されないため、これに応じることは推奨されません。可能であれば、オフラインのバックアップや検証済みの復号ツールを利用してください。
他の種類のマルウェアとは異なり、ユーザーが身代金要求メッセージを受け取る頃には、すでにファイルの暗号化などの被害が発生している場合があります。
マルウェアとランサムウェアの比較:共通点
マルウェアとランサムウェアの違いを理解することは重要ですが、両者の共通点を把握しておくことも、こうした脅威をより効果的に防ぐ上で役立ちます。
- 両者とも、フィッシングメール、悪意のあるリンク、または感染した添付ファイルを介して感染拡大する可能性があります。
- 両者とも、オペレーティングシステムのセキュリティ上の脆弱性を悪用する可能性があります。
- 両者とも、セキュリティツールによって削除することができます。
- 両者とも、データの破損や紛失を引き起こす可能があります。
マルウェアやランサムウェアから被害を防ぐ対策
マルウェアやランサムウェアは、データの損失やシステムの損傷など、深刻な被害を引き起こす可能性があります。そのため、これらの脅威からPCやシステムを保護することが重要です。
主な予防策として、ファイルのバックアップ、OSやソフトウェアの更新、マルウェア対策ソフトの導入、およびその他の基本的なセキュリティ対策が挙げられます。
#1. 重要なファイルを定期的にバックアップする
マルウェアやランサムウェアは、大切なデータを危険にさらす可能性があります。データの損失を防ぐため、重要なファイルは定期的にバックアップし、そのうち少なくとも1つを外付けHDD、クラウド、または別の安全な場所に保存してください。
データのバックアップには、MiniTool ShadowMakerなどのWindows 11/10用のプロ仕様なバックアップソフトが役立ちます。このソフトは、ディスク、パーティション、フォルダー、ファイル、システムのバックアップと復元に対応しており、自動バックアップ、差分バックアップ、増分バックアップといった高度なオプションも備えています。
バックアップデータは、外付けハードドライブ、USBドライブ、NAS、DAS、およびネットワーク上の保存先に保存できます。
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下記の手順に沿って操作してください。
ステップ1:外付けドライブまたはUSBドライブをコンピューターに接続します。
ステップ2:MiniTool ShadowMakerを起動します。
ステップ3:「バックアップ」>「ソース」>「フォルダーとファイル」の順に選択し、バックアップしたい項目を選択します。
ステップ4:「バックアップ」の下にある「バックアップ先」をクリックし、接続したドライブを選択します。
ステップ5:「オプション」>「スケジュール設定」の順に選択し、この機能を有効にして、自動バックアップ計画を設定します。

ステップ6:「今すぐバックアップ」をクリックします。
MiniTool ShadowMakerは、まずフルバックアップを作成し、その後は設定したスケジュールに従って自動的にバックアップを実行します。
#2. Windowsとソフトウェアを最新の状態に保つ
システムやプログラムの最新の更新プログラムが利用可能になったら、できるだけ早くインストールしてください。更新プログラムには、セキュリティ上の脆弱性を修正し、PCを潜在的な攻撃から保護するセキュリティパッチが含まれていることがよくあります。
ステップ1:「設定」>「システム」>「Windows Update」に移動します。
ステップ2:「更新プログラムのチェック」をクリックします。
ステップ3:新しい更新プログラムがある場合は、「ダウンロードしてインストール」をクリックします。
ステップ4:インストールを完了するために、指示に従ってPCを再起動します。
アプリを更新するには:
ステップ1:アプリ内の「バージョン情報」または「ヘルプ」メニューを開きます。
ステップ2:「更新プログラムを確認」をクリックして、利用可能な更新プログラムをダウンロードしてインストールします。
#3. 信頼性の高いマルウェア対策ソフトを使用する
信頼性の高いセキュリティソフトを導入すると、さまざまな脅威からPCをリアルタイムで保護できます。Windows 11/10では、標準搭載の「Windowsセキュリティ」を使用して、マルウェアやランサムウェアからデバイスを保護しましょう。
- Windowsセキュリティが常に有効になっていることを確認してください。有効になっていない場合は、検索からこのアプリを起動し、「ウイルスと脅威の防止」>「設定の管理」をクリックして、「リアルタイム保護」をオンにしてください。
- 新しい脅威から保護するために、「ウイルスと脅威の防止の更新」の「更新プログラムのチェック」をクリックして、このセキュリティツールを最新の状態に保ってください。
- 「コントロールされたフォルダーアクセス」オプションを有効にして、悪意のあるソフトウェアによる不正な変更をブロックしてください。

#4. 不審なリンクやダウンロードを避ける
特に、送信元が不明なメールに含まれる予期しない添付ファイルを開いたり、不審なリンクをクリックしたりすることは避けてください。また、ソフトウェアは信頼できるソースからのみダウンロードしてください。
#5. 強力で固有のパスワードを使用する
ランサムウェアやマルウェアからアカウントを保護するために、少なくとも12文字以上の強固で長いパスワード(英字、数字、記号を組み合わせたもの)を使用してください。また、アカウントごとに独特なパスワードを設定するようにしてください。
可能であれば、多要素認証(MFA)を有効にして、セキュリティをさらに強化してください。
マルウェアやランサムウェアの感染経路
マルウェアとランサムウェアの違いや予防策を理解したら、次に、これらがどのようにPCに感染するのかを知っておくことが重要です。
一般的な感染経路には、次のようなものがあります。
- フィッシングメールや不審なリンク
- 悪意のあるWebサイト
- 偽のソフトウェアや悪意のあるダウンロード
- パッチが適用されていないソフトウェアの脆弱性
- 盗まれたパスワードや脆弱なパスワード
- 感染したUSBデバイス
マルウェアやランサムウェアの感染が疑われる場合の対処法
マルウェアやランサムウェアに感染した疑いがある場合は、以下の手順に従って対処してください。
- Wi-Fiをオフにするか、イーサネットケーブルを抜いて、デバイスをネットワークから切断します。
- 外付けハードディスク、USBメモリ、SDカードなどの外部ストレージを取り外します。
- Bluetoothをオフにして、他のデバイスとの通信を遮断します。
- セキュリティソフトを実行し、検出された脅威を削除します。必要に応じて、セーフモードで実行してください。
- 感染が深刻な場合は、必要なデータを確保したうえで、デバイスの初期化を検討します。
- 感染していない別のデバイスから、重要なアカウントのパスワードをすべて変更します。
- 利用可能なバックアップを確認し、暗号化・破損・紛失したファイルを復元します。
マルウェアとランサムウェアの違いに関するよくある質問
DoS/DDoS攻撃は、サーバーやネットワークに大量の通信を送り、処理能力を超過させることで、サービスの動作を遅くしたり、利用できなくしたりします。
まとめ
本記事では、ランサムウェアとマルウェアの違いを解説し、それぞれの特徴やPCに及ぼす潜在的な影響について紹介しました。リスクを軽減するには、定期的にファイルのバックアップを取り、Windowsやアプリを最新の状態に保ち、信頼性の高いセキュリティソフトを実行し、強固なパスワードを使用してください。
MiniToolソフトウェアの使用時にご不明な点がございましたら、[email protected]までお気軽にお問い合わせください。できるだけ早く返事いたします。